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現場に適切なRUDリフティングポイントの選び方 〜吊り具は選ばれる時代へ〜2026.01.09
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目次
①リフティングポイントとは
②リフティングポイントの選定のために確認すべきこと
③RUDリフティングポイントの紹介
ボルト式
1.スターポイント (VRS / VRS-F)
2.ACPトルネード (ACP-Turnado)
3.バリオリング (VWBG / VWBG-V)
4.パワーポイントスター (PP-S / PP-B / PP-VIP)
溶接式
1.ABA 溶接式全方向リングプレート
④まとめ
①リフティングポイントとは
リフティングポイントとは何でしょうか? 適切なリフティングポイントを選ぶにはどうすれば良いでしょうか?
日本の吊り具業界において、「リフティングポイント」という言葉は馴染みがないかもしれません。
そもそもリフティングポイントとは、荷物と吊り具(ワイヤーやスリングなど)を接続するための部品のことです。

例えば、アイボルト、リンクボルト、フックボルトなどの機器部品もリフティングポイントに該当します。
アイボルト(Eyebolts): 最も一般的な吊り具で、頭部にリングがついたボルト

リンクボルト: 負荷の方向に合わせて回転・傾斜できるボルト

フックボルト: ワイヤーやスリングを直接掛けられるフック形状のボルト

ボルト固定式/溶接式 Dリング: ボルトで固定するか、溶接して取り付けるタイプか。

このように、リフティングポイントの種類はいくつか存在しますが、果たして現場に最適なリフティングポイントなのでしょうか? 本記事では、ユーザー様のリフティングアプリケーション(=吊り上げ用途)に適したリフティングポイントを選ぶために知っておくべきこと、そして確認すべき点について解説いたします。
②リフティングポイントの選定のために確認すべきこと
適切なリフティングポイントを選ぶために、事前に以下の情報を確認する必要があります。
・取り付け方法: ボルトで固定するのか、溶接が必要か。 ・荷物の重量: どれくらいの重さか。 ・吊り上げ角度: 垂直に吊るのか、角度をつけて吊るのか。 ・使用環境: 作業現場の状況や制約。温度など。
まず始めにユーザー様に確認したいのは、ボルト締めなのか溶接での取り付けになるのかということです。 そしてその違いは、どのように判断すればよいのかということも含めて吊り上げ計画や状況を一緒に整理して判断していきます。 ボルト締めの場合、すでに穴が空いているのか、それとも穴を開ける領域があるのか、それとも貫通穴締めなのか。 また、それは常にそこに取り付けられたままなのか、それとも一回限りの吊り上げ用のもので使用するものなのか。 例えば、よく以下のようにユーザー様に質問しています。
「そこにネジ穴は空いていますか?」 「はい」の場合、 「では、穴のサイズは?」 「製品の重さはどれくらいですか?」 「これは1点で持ち上げますか?それとも2点ですか?それとも4点で持ち上げますか?」 「どうやって持ち上げますか?」 「使用するスリングの種類は何ですか?」
この時点で、私たちは作業荷重についても確認しています。
また、現場の使用環境についても確認します。 注意すべき点として、熱処理場などの高温環境では、金属の組織が変化し、強度が低下するからです。 RUDのピンク色の塗装は感熱塗料になっており、高温にさらされると黒色になっていき『もう使えません(強度が落ちています)』と教えてくれる機能があるため事故を未然に防ぐことができます。

現場によって様々ですが、 今回は、RUDリフティングポイントの様々なリフティングポイントを一部ご紹介しながら それぞれがどんな作業において適切なのかをご説明いたします。
③RUDリフティングポイントの紹介
ボルト式リフティングポイント
1.スターポイント (VRS / VRS-F)

〜固定概念を覆す次世代アイボルトの標準〜
従来のアイボルトでは危険な横吊りや斜め吊りを、安全に解決したい現場に最適です。
最大の特徴は、リング本体(スター形状)と固定用ボルトが分離構造になっており、 ボルト軸を中心にリングが360度自由に回転(スイベル)する点です。 また、負荷がかかる方向へリングが自動的に整列するため、 アイボルトで頻発する「ねじの緩み」や「締め付け過多による破断」を物理的に防止できます。 さらに、VRSのボルトはリング本体に組み込まれており、容易には取り外せない構造となっているため、現場作業者が誤って強度の低い市販のボルト(強度区分8.8以下など)に交換してしまうリスク(ヒューマンエラー)を排除する安全設計となっています。
モーターや減速機、ポンプなどの天面の設置に向いています。
通常のアイボルトからの単純な置き換えだけで安全性が飛躍的に向上します。
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2. ACPトルネード (ACP-Turnado)

〜RUD史上、最強の製品〜
RUD社の最新技術を結集した「ACPトルネード」は、 リフティングポイントの歴史を変える画期的な製品です。
「スマート(自動調芯)」機能を搭載しており、
吊り具のリングが変な方向に引っ掛かったまま持ち上げてしまう「横倒れ(キンク)」現象を
独自のスプリング機構で、このリスクを物理的に根絶しました。
キンク吊り現象↓

【物理的にミスを防ぐ「スプリング機構」】
ヒンジ部分に内蔵された特殊スプリングが、リングを常に「最適な負荷方向」へ起き上がらせようと作用します。これにより、クレーンが動いた瞬間にリングが自動的に負荷のベクトルに合わせて回転・整列。作業者が調整しなくても、構造的に「最悪の角度(キンク状態)」が存在しない状態を作り出します。
【最大30%の強度アップとDX対応】
負荷の作用点をボルト中心軸に近づける「センタープル設計」により、同サイズ比で最大30%高い使用荷重(WLL)を実現。さらにRFIDチップを標準装備しており、スマホをかざすだけで点検履歴や仕様確認が可能。安全管理のデジタル化(DX)にも貢献します。
【高価な金型を守る「保険」として】
特に「大型金型の90度引き起こし」や「高所・遠隔作業」でその真価を発揮します。角度が連続的に変化する反転作業でも、リングが完全に追従するため衝撃荷重が発生しません。
数千万円クラスの金型や、人命に関わる重要保安部品の吊り上げにおいて、ACPトルネードは単なる金具ではなく、ミスを許さない現場のための「最強の保険」となります。
\ACPトルネードの詳細情報はこちら/
3.バリオリング (VWBG / VWBG-V)

〜負荷下での回転・反転作業のスペシャリスト〜
金型の反転作業や、重量物を吊った状態で回転させる必要のある現場に適したリフティングポイントです。
バリオリング(VWBG)の核心的な技術的優位性は、本体内部に組み込まれたボールベアリング(単列または複列)があるため、「負荷がかかる前の位置合わせ」のための回転だけではなく
「最大荷重がかかった状態での吊り荷の回転」を前提に設計されています。
また、サイズバリエーションも豊富で0.3~50t、M8~M150まで対応出来ます。
数トンの負荷がかかった状態でもスムーズに回転し、クレーンフックへのワイヤーの撚れや衝撃荷重の発生をシャットアウトします。
この実現により、
金型メンテナンスと反転、大型構造物の溶接・組立、風力発電ハブの組立
などで評価されています。
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4.パワーポイントスター (PP-S / PP-B / PP-VIP)

〜あらゆる吊り具に対応するユニバーサル接続の極致〜
「パワーポイントスター(PPシリーズ)」は、強力なダブルボールベアリングを搭載し、横倒しや斜め吊りでも驚くほどスムーズな回転・追従性を発揮するリフティングポイントです。 最大の特徴は、現場の「吊り具(索具)」に合わせて最適な接続形状(S / B / VIP)を選べるユニバーサルな対応力にあります。
【PP-S(コブラフック型)】
ワイヤー、ベルトスリング、ラウンドスリングなどが混在する現場に最適です。複数の吊り具を使い分ける場合でも、アタッチメント交換なしで安全に接続できます。
【PP-B(リング型)】
あらゆるフックを掛けられる汎用性の高いリングタイプです。
【PP-VIP(チェーン直結型)】
RUD製チェーンを直結できるタイプです。天井が低い工場や機械内部への組み込みなど、「有効揚程(ヘッドルーム)」を1ミリでも確保したい現場にとって唯一無二の解決策となります。
「回転のスムーズさ」と「接続の柔軟性」。この2つを極めたPPシリーズなら、傷つきやすい製品の反転作業から、高さ制限のあるシビアな吊り上げまで、あらゆる現場の課題をクリアにします。
〜最適な適用現場の例〜 汎用性と柔軟性
1.多種多様なスリングを使用する製造現場 製品によっては傷をつけないために繊維スリングを使い、別の工程ではワイヤーを使うといった混合運用を行っている現場において、PP-Sはそのすべてのアタッチメントを交換なしで受け入れることができます。
2.低層の工場建屋 クレーンフックから吊り荷までの揚程を短くしなければならない現場において、チェーン直結タイプのPP-VIPは唯一無二のソリューションとなります。
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溶接式リフティングポイント
溶接式はボルト穴加工ができない、あるいは強度的にボルト固定が適さない薄板構造物などに選択されます。RUD社の溶接式リフティングポイントは、現場溶接特有の腐食リスクや品質のばらつきを解決するように設計されています。
1.ABA 溶接式全方向リングプレート

〜衝撃に打ち勝つ、全方向負荷対応の溶接プレート〜 (過酷な屋外・海洋環境に挑む、タフな溶接式モデル)
ショベルカーのバケットやスプレッダービーム(吊り天秤)など、激しい衝撃や気象条件に晒される機材に最適です。 現場で作られる簡易的なパッドアイ(穴を開けた鉄板)とは一線を画す、「隙間腐食(Crevice Corrosion)」を完全に封じ込める設計が、設備の寿命と安全性を向上させます。
【腐食の侵入を許さない「全周隅肉溶接」】
一般的なパッドアイは、溶接ビードの隙間から水分が入り込み、気づかないうちに内部から腐食が進行するリスクがありますが、 精密鍛造されたABAは、母材に対して
全周を隙間なく溶接できる形状になっています。
水や酸素の侵入経路を完全に遮断するため、塩害が懸念される港湾設備や洋上風力発電などの海洋分野でも、 長期間にわたり強度が保証されます。
【-40℃でも砕けない「驚異の低温特性」】
素材には粘り強いニッケル・クロム・モリブデン合金鋼を採用しており、
極寒の-40℃環境下でも金属が脆くなることなく、定格荷重を維持します。
北海道や寒冷地の建設現場でも、安心して使用できるタフな仕様です。
【建機・構造物のための「衝撃を逃がすデザイン」】
油圧ショベルのバケットなど、土砂による摩耗や激しい衝撃が加わる部位への取り付けにも最適です。可倒式のリングが外部からの衝撃をうまく逃がし、あらゆる方向からの負荷に対して柔軟に追従するため、固定式フックのような破損や変形を防ぎます。
「錆びない」「割れない」「邪魔にならない」。 ABAは、一度溶接すればメンテナンスの手間を最小限に抑え、最も過酷な環境下に適しています。
\ABAの製品詳細ページはこちら/
④まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。 RUD社は150年にわたり、革新的なチェーンシステムやリフティングポイントを製造し現場の安全を支え続けてきました。 その「現場力」と「安全性」へのこだわりを、少しでも感じていただけましたでしょうか。
大切なのは、そこに穴があるからボルトをつけるだけでなく、どんな吊り上げ方をするのかを理解してリフティングポイントを選ぶことです。
さらに今回紹介しきれなかった詳しい情報や現場に合わせた吊り上げ計画のサポートが必要な場合は、弊社までお問い合わせいただけますと幸いです。 全力でサポートさせていただきます!